立ち聞きweblog

待ち合わせで相手が遅れてる時とか、何故か眠れない夜とか、通勤や通学の電車とかで流し読みして下さい。

面倒くさいをやめるために

何でも後回しにしてしまう癖のある私にとって、面倒くさがらないこと、または面倒になる前に行動に移してしまうことこそが、睡眠や食事よりもまず徹底すべきである気がしてならない。


3〜4時間睡眠が続き、目の下にクマを作りヘロヘロになっている嫁を見ると、カーテンをシャッと開けておはよう、いい朝だね、紅茶どう? サンドウィッチ持って公園にピクニックに行こうなんて能天気な言葉はかけられない。さだまさしの関白宣言にある、俺より前に寝てはいけない、俺より後に起きてもいけない、は今我が家では禁句、ひいては関白を宣言すること自体が極刑に値する。


明け方、できることなら目覚ましが鳴る数分前に嫁を起こさぬようにベッドをそっと抜け出したい。そのまま静かにドアを閉め、そろりと上の階へ上がり、朝の食事の準備をとキッチンへ向かう。まずここでシンクに溜まった洗い物を見て面倒くさいな、となるのだが、ここで後回しにしてしまうと、私の性質上、多分やらない。心に浮かんだ面倒くさいを脳で消化せぬうちに誤魔化すように、素早く、かつ丁寧に食器を洗うのだ。


洗いたての茶碗を手に取り、炊きたてのご飯をよそい、卵を取り出そうとしたところで卵が切れていたのを思い出す。うわー、面倒く…まで言いかけたが、ここは踏ん張り、恐らく賞味期限が切れている、お茶漬けの素をふりかけ代わりにして、きつめのしょっぱさを味わい、ごちそうさんと呟いた後、炊飯器の中の残りのご飯をお弁当箱に詰めた。


お弁当と、面倒くさがりながらも前の晩にアイロンがけをしたワイシャツを持って、下の階へ降り、洗顔と歯磨きを済ませ、静かに寝室のドアを開ける。嫁が寝ているのを暗がりの中で確認し、起こさぬよう衣摺れの音に注意しながら着替え、また静かにドアを開けてそっと出る。


面倒くさい仕事を今日も頑張るかと玄関で靴を履きかけた時に、捨てなければならないゴミを二階に忘れていることに気づいてしまう。気づかなければしょうがないが、気付いてしまったのに、ほったらかしにできないのが私のクソ真面目と呼ばれる所以である。


面倒くさ…ここまで言いかけてギリギリ踏みとどまり、仕方なく二階までゴミを取りに行った時、フタの開いた空のご飯のジャーが目に付いた。


忘れてた、面倒くさい。さちこ(嫁の仮名)ごめん。


そう呟いて炊飯器を見ぬふりをして、ゴミ袋持って家を出たのだが、やはり気持ちのいいものではないので、面倒くさがらず、後回しにせずの精神を大切にしたいものである。


途中、エアコンのリモコンとテレビのリモコンの区別がつかなくなるという面白い件があったのを書き忘れてしまったことに今気付いたのですが、今から書き加えるのは面倒くさいのでまた今度の機会とします。それでは。

 

純な気持ちで明日も仕事を頑張ろう

1ヶ月を2時間とすると1年は24時間。ちょうど1日だから、12月に入ったということは街が静まりつつある夜の10時を回ったところろです。1年の暮れが近ずきつつある今日この頃、不安なことややり残したことは今月中に始末してしまいたいところですし、やり残したというほど大袈裟なことではありませんが、私も一つ言っておかないといけないことがあります。


ちなみに私は嘘偽りがとても苦手な山奥の湧き水のように透き通った心をした正直者です。


嫁と友人2〜3人にしか教えていないこのブログ、会社の専務部長に知られてしまい、会議に挙げられ尋問されるという夢を見ました。正夢ではないと思いますし、仮に中身を知られて困るようなことも全然ありませんし、全く気にもしておりません。やけにリアルなその夢のおかげで冷や汗と強く早い鼓動に起こされた朝でしたが、なんてことはありません。今でも堂々としています。


今まで、たまにではありますが、会社への不満の類をこのブログで吐き出し結果的にファニーでキュートでウイットに富んだ珍記事となることがありましたが、それら全ては書くことに困り、どれも泥酔して書いてみただけの完全に創作。モデルは会社なので、登場人物も酷似してしまうのですが、事実が一つもなく紛れもないフィクション。フィクションの中のフィクションです。


なので、私の心境ももしも不満が溜まったらと、想像して書いた大喜利みたいなものであって、まるで事実とは正反対でしたので、別に誰に読まれてもなんてことはありませんが、誤解されると気分を害される方もいらっしゃると思いますので念のためにフィクションですと言っておきましょう。


私はこの会社が大好きですし、いつでも命を捧げる覚悟、もしも、貯金がそこそこあれば給料をいただかずにボランティアで貢献したいと考えている次第であります。今でも、吹けば飛ぶような金額ではありますが、お給金をいただいているのは、ご飯をしっかり食べて体力をつけて、全て会社に還元したいからです。


さて、明日も皆さんが来社される時間より1時間、いや2時間は早く会社に行って、窓拭きやトイレ掃除、皆さんのデスク周りを丁寧に掃除するつもりなので、少し早めですが、今夜も会社に何ができるかを考えながら、目だけは瞑ってみるつもりです。それでは。

 

魅力とは

魅力を伝えるのが難しいと感じる時がある。特に人の魅力を言語化することはなかなかにして難しい。例えばではあるが、安住アナが嫌いという人を私は知らないし、好感度で言うならば間違いなく高い。


ただ、安住アナを知らない人に魅力はと聞かれたなら、飾らないところや普通っぽいところと言えば間違いではないのだろうが、それだけで安住アナの本当の魅力が伝わるのかと言われると、伝わるわけがない。そもそも本当の魅力の正解なんてものはおそらく誰にも分からず、それぞれが好きな個性のことを魅力と言っているだけである。


魅力を語るのに好きという感情は必要ではあるが、障害にもなるしある種の危険性もある。こと恋人のような恋愛対象に関しては、臭いものをいい香りと言い、冷たくされることを愛のムチだと言い張り、愛想尽かされてもシャイなんだからと笑顔になることもある。好きはあらゆる常識は効力を失い、好きな人を前にしては全てが魅力的に見えるものである。


小学生や中学生の頃に音楽の授業で聞かされていたオペラやクラシックは、訳も分からず良さがわかるわけもなかった。今も別に興味を持ったとも言えないにもかかわらず、テレビでラジオで幾度となく耳にし、蓄積が効いてきたのか、今はなんとなくではあるが、いつの間にかそれらの魅力を語れるようになっている。


恋による不公正な力が働こうがそれも魅力、蓄積された知識で語るのも魅力、魅力はとにかく感じるところから始まるのだが、ラーメンのトッピングのモヤシにだけは魅力を感じることができぬまま今年も明けていくのだろう。それでは。

おハナシ

うわっとかヒェッとか、大人だから声にこそ出さなかったが、心の中では右往左往していた。できれば誰かに軽くでいいから背中を支えて欲しかったが、夜の洗面台の前ではそれもかなわない。


手前味噌だが、34歳にして銀歯なし、差し歯なしの全部自前の歯というのはなかなか珍しい。小学校6年で、良い歯コンテストで準優勝をさらったのは伊達ではない。それから今日まで歯のメンテナンスには気を配っていたつもりである。


急激な気温の下降に耐えれなかったのか、それとも親知らずが新たに顔を出そうとしてるのか、最近歯を磨くたび出血がすごい。吐き出した歯磨き粉が綺麗なピンク色に染まるのを何度見ても見慣れずに、毎晩洗面台で二度見を繰り返す日々。


歯医者なんて片手で数えられるほどしか行ったことはないし、そのほとんどが検診とクリーニングである。クリーニングでは歯石を取るときに多少血まみれになることはあるが、それでもキュイーンが嫌とか痛くて我慢出来ずに手を挙げたとか、そういう歯医者話をする、虫歯に負けた敗者さん達の話は下界を見下ろす天空人の気持ちで、言葉通り高みの見物であった。


ここにきて尋常ではない出血ではあるが、いつかは止まるだろうとどこかで甘い算段をしていたのかもしれない。日に日に濃くなる鉄の味に、いよいよメーデーが近くなりつつある気もするし、思い切って歯医者を予約しようと思います。もしも歯を抜かれたら、またそのおハナシをさせていただきたいと思います。歯がないだけに。それでは。

父のくるみ割り人形

くるみの1日は長い。朝の4時に起き、叔父夫婦が営むパン屋を手伝い、7時30分にはそのまま学校へ行き、ヨダレ垂らしながら机に突っ伏すでもなく真面目に授業を受け、帰宅部の彼は5時には家に着く。遊びに行くことよりも店の片付けを手伝い、ご飯を待つ間、宿題や予習、復習をまじめにこなし、ご飯を食べてから10時の就寝まで勉強や読書で過ごす毎日を送っている。


くるみは隠れてタバコを吸うようなことがなければ夜遊びもせず、人前で裸になることもなく、学生の見本のような生活をしているおかげで、成績は中の中、ど真ん中、平均的、極めて普通、である。二宮金次郎ほどではないが、勉強熱心なくるみに教師達も多いに期待はしたが、残念ながら彼に勉学の才は無さそうである。だがその代わりに強い信念を持っていた。


子は親の背中を見て育つもの。


くるみを小学校から育てているのは叔父である。本当の父との思い出はくるみが小学校に上がる前が一番新しい。


その人は酒を飲み、ギャンブルを打ち、女を買う、普通であれば破滅に追いやられる人生であったが、奇跡的にお金に困ったことはほとんどない。こと勝負事に関してはここぞという時に強運を発揮し、大きな借金を抱えるようなことは一切無いどころか、庭付きの家を建てた。もしかすると、ギャンブルの天才だったのかもしれない。


その日もいつものようにお昼過ぎに起きて来て、今日はうまいもん食べさせてやる。大人しく待ってな、と母に抱かれるくるみにそう言い放ち、勝負前に見せるギラついた目をしたまま家を出て行った。母も行ってらっしゃいと大人しく見届けたのは、先述した通りお金に困らなかったからである。


いつも通りであれば、日が暮れ、そのうちに月が夜空を照らす時、酒気を帯びた空気をまとい父が帰ってくるのだが、その日は帰らなかった。


朝帰りも珍しくはないが、次の朝にも父は姿を見せることはなく、そのまま帰ってくることはなかった。


父はくるみを叱ることはなかったし、厳しく躾けることもなかったが、たまに、人に迷惑はかけるな、そう語りかけた。どの口がそう言うのかと思うのだが、それでもくるみは父のその言葉を汚すまいと一生懸命なのである。続く。

くるみ割り人形 序章

阿部寛ラモス瑠偉を足して2で割ったような顔をした、 コーラのように黒い男が中二の夏休みの終わりにやって来た。


背が高く筋肉質で、早く走れて誰よりも高く跳べるがバスケやサッカー、野球のような球技が総じて苦手で、運動神経が良いのか悪いのか、判断に悩めるその男の名はくるみである。


くるみの学力は良くもなく悪くもなく平均ぐらい。普段は無口で愛想も良くはなく、友達も少ないが、その風貌からヤンチャ気取りの不良達から一目置かれていた。ケンカが強い。柔道の有段者。カポエラ使いである。高校生に土下座させていたなど、ウワサに尾ひれが付き、いつの間にか周りからは和製松崎(しげる)と呼ばれていた。


私はくるみのことをよく知っている。友達というわけではないが、気づけば私の方がくるみに興味をもっていた。


囁かれている噂のようなことは一つも正しくないし、くるみ割り人形を見ると眉がへの字に曲がり、絵に描いたような悲しい顔をする、繊細な男なのである。中1から中2にかけて急激に15cmも伸びた身長のせいもあり、変化の多い時期に長い夏休みを挟むと、くるみはほとんど別人になっていた。


夏の暑さにやられたからでも私にその気があるからでもなく、こんがりとかりんとうのように日焼けし、白いカッターシャツが苦しそうなくるみがやけに大人びて見えた。続く。

ポテチはうすしおで食べたい

つまるところ行き着く先は、ラーメンは醤油、鯖は味噌、そしてポテチには塩である。


今我が家に空前のポテチブームが到来している。コストコで買った、一袋900gの馬鹿でかい袋のポテチを1週間かけて食べ終えて、友達が来た時にでもあげようと思っていたもう一袋にも、我慢ができず2日も空くことなく袋が開いてしまった次第である。原因はよくわかっている。誘惑に負けやすく意志の弱い私が悪いのは確かにそうだが、それもこれもあと引くうまさの、鋭く辛い塩味がその原因なのだと思う。


これまで数多くのポテチと出会い、食してきた。コンソメやのり塩はもちろん、関西だしじょうゆや柚子胡椒、バターしょうゆ、時にはわさビーフに浮気したことはあったし、これからもすると思う。なぜならどれも美味いからに他ならないし、次から次に異種格闘技戦と言えそうなほどにあらゆる味が販売されてはいるが、結局最終的に行き着く本妻とされるのは、塩である。


今やスマホが無くては何にもできない世の中になった。電話メールはもちろんのこと、気乗りのしないままに参加したコンパでやっぱり楽しくなかった時に帰りの電車の時間を調べるのにもスマホ、勉強するのに調べ物をしていたが、気づけばlivedoorのランキング入りしたブログを1〜20位まで全て読み終え、足りなくなった時間に頭を抱えるのにもスマホ、今の時代、元気が無くともスマホがあれば何でもできるのである。


そんなスマホでも未だに成し得ないのが塩の精製である。社会的に生きるという意味でスマホはかなり重要ではあるが、こと生命に関して言えば、例えば無人島ではほぼ無意味、クマとかイノシシとか出た時に最初に投げつけいいところに当たって少しでも怯んだならラッキー、だいたいは逃げるための時間稼ぎにもならず、そこでスマートではなくお役目終了である。


それに比べて塩はどうだろう。本当の意味で生きながらえるためには水の次に大事である。と、ここから人類の飢餓について話したかったのだが、ゴールを既に見失っていることにお気づきだろうし、スマホで調べても答えはでていないし、何はともあれ、ポテチはうすしおが1番好きってことを分かっていただければ、それだけでうれしいのです。それでは。