立ち聞きweblog

待ち合わせで相手が遅れてる時とか、何故か眠れない夜とか、通勤や通学の電車とかで流し読みして下さい。

過去の行い

点か線か面かで問われれば、大は小を兼ねるとでも言いますか、面を選択したくはなる。立って良し、座って良し、寝て良し、安定と安心をお届けできるのは面で、バランスさえ取れれば、眠る事は出来ないにしても、体を休める事くらいなら出来るかもしれないのが線、座る寝るはまず無理で、立つ事すらも危ぶまれるのが点であるなら、きっと修行は点なのだろう。


いつからか、身に良くない事が起こると、過去の行いを振り返り反省するようになった。コンビニで買ったばかりのソフトクリームの上半分だけをゴロンと落とすおじさんを見て腹抱えて笑った事、歩きながらのスマホでそのまま花壇に入って行った少年に危ないよと声をかけなかった事、それらが回り回って身に降りかかっているのだと思ってしまう。


普段から、慎ましく、なるべく目立たずをモットーに生きてはいるが、これらの行い、心構えが原因で、知らずに人を傷つけているのではなかろうか。そう考えるとザワザワして落ち着かない。今も過去からの刺客に狙われている。


飛びかかってくるわけでもなく、噛むでもなく、ただ右に左に駆け回りながら私に向かって吠え続けている仔犬がいる。飼い主が目を離した隙に逃げ出したか、セブンコーヒーを買って公園のベンチでホッとしているだけなのに、私が一体何をしたと言うのか。


心の中ですら悪態はついていないし、すれ違いざまにかわいいっぽい女子の顔をさりげなく確認する事も今日はなかった。それなのになぜこの仔犬は私に向かって吠え続けるのだろう。いっそのこと噛みついてくれれば、あるいは頭を撫でてあげれば、スキンシップを通して私に悪意がないと伝わるかも、心が通じ合う気がするのだが、一定の距離を保ちつつ、敵意と牙をむき出しに唸り、吠えている。


心当たりが全く無い私は、やはり過去の行動を原因にしたくなるし、心を鍛え直すにはやはり修行が必要なんだろうと思うので、今夜は点は点でも枕と毛布と布団の3点セットで眠るとします。それでは。