立ち聞きweblog

待ち合わせで相手が遅れてる時とか、何故か眠れない夜とか、通勤や通学の電車とかで流し読みして下さい。

空虚感

プレゼントにいただいた化粧水を髭剃り後に使うようになったのが大きな理由なのだが、お肌の調子がなかなかに良い。いつもというわけではないが、真冬や乾燥した日なんかは、お風呂上がりなんかにカサつくなぁと思うことがあった。それが化粧水のおかげで潤いが足され保たれしているのだろう。男もスキンケアの時代だよと昔の私と同様に、お肌の状態に鈍感なメンズに髪をかきあげながらサングラス越しに教えてあげたいくらいである。


潤ったお肌とは反対にここのところ、何かが足りず、欠けているような気がしているのだ。かわいい女子からのラブレターや、出る見込みのなかった残業代が出たところできっとそれは満たされず、何か足りない何か足りないと思いながら毎日を消化していた。


足りないそれが何かわかったのは昨日のことである。いつも通りに布団に入ったはいいが、なぜか眠れず、スマホ触ったり目をつぶってみたり、考え事をしてみたりしているうちにすっかり夜が更けていた。時計をみると2時を回ったところ。私の住んでいるマンションは寂れた商店街で、夜中ともなると20m間隔の街灯以外ほとんど明かりがなく、街に住む人が皆近所の人を気遣っているかのような静寂につつまれる。思い出した。私はとにかく夜中が好きなのである。そして夜中を観察しているときに決まって、動物園のライオンの前の小学生のようにそわそわと心が踊るのである。


今私に欠けているのはロマンである。


女子でもお金でも温泉でもなく、ロマンである。幼き日に大好きだったスタンドバイミーのような冒険が、パサパサとは言い切れないにしろ、半日置いたペヤングのような今の心の化粧水となり潤い満ちるに違いないとは思うのだが、その前にお金と時間、そして何より面倒臭いと思ってしまっているので、夜中の街を散歩する程度に留めておきたいと思います。それでは。