立ち聞きweblog

待ち合わせで相手が遅れてる時とか、何故か眠れない夜とか、通勤や通学の電車とかで流し読みして下さい。

ちょうどいい塩梅

今朝の最低気温は2℃、路面の凍結にご注意ください。


見るともなくなんとなくつけてしまう朝のニュース番組で、お天気お姉さんがそう言っていたのはおよそ半年前になるし、きっと半年後くらいにも同じようなセリフを聞くことがあるだろう。夏になれば凍てつく寒さを恋しく思い、冬になれば茹だるような暑さを求めたくなるものである。ならばちょうど中間の春か秋が続けばいいのかと言えばきっとそうではない。


もしも一年中春だったとしたら、桜は散ることを忘れ町はふわふわと緩んだ雰囲気に包まれて、定食屋でサバの味噌煮を頼んでも運ばれてくるのはエビフライ定食で、夏や冬ならふざけんじゃないよ、さっさと取り替えなさいよ、エビフライはこっちで処理しとくからサバ味噌を早く持って来なさいよとピリつくわけだが、季節は春である。包まれた穏やかな陽気のおかげか、エビフライ見ながら笑って春ですね、で済むのである。


もしも一年中秋だったなら、紅葉は色付いたまま散ることを知らず、もう何年も顔を合わせていない、普通であれば一生会うことがないはずの、2〜3回しか喋ったことのない学生時代に片思いをしかけたあの子に、慣れない俳句の1つも詠んで聴かせたくなるかもしれない。夏や冬なら一生地元に帰れない危険な男としてのレッテルを貼られるのだろうが、季節は秋。まあ、なんて素敵な俳句、センチメンタルな秋の夕暮れはロマンティックですね、お返しに私の一句はいかがですかと、お茶を飲みながら素敵なラリーが続くのである。


…つまらない、嗚呼つまらない、良くも悪くも上げ下げのない平穏な日々はきっとつまらないとは思うのだが、このブログの目指すところは生ぬるい湯である。足湯にしては物足りず半身浴では汗の出が悪く、無くても困らないが温めるか冷やすかすれば何かに使えそうな、念のために腐るまでは置いておこうかくらいのブログになっていけばと思う。


最低限の目標であった100本は超えたし、次の一区切り200本目を特に意識するでもなく、ヨロヨロフラフラと更新していくうちに、いつの間にやら心地の良い旅になっている。あれとこれとそれをやればもっと良くなるなんてことは重々承知しているが、トロリと溶けたチョコのように自分に甘い私は、これ以上を目指すのはもう少しだけ先のようである。


どこを目指していいのかはわからないが、少なくとも私には、ぬるま湯に浸かっている気分になるブログではある。それでは。