立ち聞きweblog

待ち合わせで相手が遅れてる時とか、何故か眠れない夜とか、通勤や通学の電車とかで流し読みして下さい。

女子の仕草から学んだこと

長袖か半袖か悩んだ挙句、長袖にしといて暑けりゃ袖まくればいいやと、長袖のカッターシャツを着たはいいが、家を出て15秒で袖まくり、そのまま家に帰るまで一度も袖を下ろすことないまま七分袖で過ごすのは、結果、その日のデキを左右すると思えなくもない、朝起きて1番目の選択の1/2を外したからである。


もしも七分袖のシャツがあるならば、選択は1/3となり、確率の上では難しくなっているように見えるが、選択の上では易しくなる。だけども七分袖は余り得意なシャツではないので、やはり長袖を手にとっていたかと思うと、運命はハナから決まっていた、ということだろうか。


長い赤信号を待つ歩道で、半袖と長袖がほぼ同数見受けられる通勤中のサラリーマンに混じって、1人長袖カッターシャツの女子高生がスマホ、ではなく手鏡を目の高さまで上げて前髪を触っていた。


風が吹いては前髪直し、10秒経てば前髪気にし、後ろ振り向きまた前髪、前髪一つでどれだけ変わるんだよ、まったくかわいいな! と心の中で呟いた瞬間、目の前をゆっくり通り過ぎるバスの中の、多分観光している外国人の、小学生くらいの金髪少年の綺麗なガラス玉のようなブルーかグレーのキラキラした瞳と目が合い、ギクリとしてしまった。


決してその女子を不純な目で見ていたわけではないのだが、一生懸命に少しでも可愛くなろうとする可憐な乙女の想いを汚す権利は、例え心の中でだろうとも、誰にもない。


クオリティが高いとは、誰も気にしない細かな部分ですらも美しく仕上がっていることだと思う。であれば、その女子の1ミリも前髪のズレを許さんとするその姿は、瞬間瞬間で最高のクオリティを保持しようとする見習うべき姿勢ではなかろうか。


ガッキーに骨抜きにされている場合でも、おしぼりで顔を拭いている場合でもない。


今一度自分の身なりを一通り見直して、朝から大切なことに気づかせてくれてありがとう、今度は心でそう呟いて、全開だったチャックに気づくことができた。手遅れになる前で本当に良かった、身だしなみのチェックは大切だと思った平凡な日でした。それでは。