立ち聞きweblog

待ち合わせで相手が遅れてる時とか、何故か眠れない夜とか、通勤や通学の電車とかで流し読みして下さい。

インターホンに臆病

風で揺れるカーテンにくすぐられながら漫画を読んでいた時に襲ってきた睡魔と争う理由は何一つとして無いので、早々と白旗上げて心地良い睡眠をさあこれから貪り尽くそうかというまさにその時、テレテレンテレテレンテレテレンと、あっちが止めない限り永遠に大音量で鳴り続けるインターホンの音で現実の世界へ連れ戻された。


携帯電話が普及してからというもの知り合いの訪問者はまず連絡をくれるし、連絡をもらってないところをみると、可能性が高いのはヤマトか佐川か郵便か。もしかしたら、数年前に応募したイロドリヒムラのDVD全巻プレゼントが当選していたのかもとぼんやりした思考のまま下の階へ駆け下りてモニター覗くとラフな格好の知らないおじさんが立っていた。


配達屋さんでないとしたら、ネットの営業か保険の勧誘か、はたまた近頃めっきり減ったが新聞の営業だろうか。暇な休み、たまには知らないおじさんの相手でもしてやろうかと対応しようとした瞬間にテレテレンがちょうど切れた。


ほっと胸をなでおろし再びリビングへ戻り漫画を読み始めたのだが、何をそんなに躊躇する必要があったのだろうか。税金の類は給料からひかれているし、年金はどうせ返ってこないからと甘く考え滞納していた分も嫁にお説教くらって全部払ったし、取り立てられたり怒られたりすることは何もないはず。何を恐れていたのだろうか。


営業なら結構ですで済む話だし、このご時世しつこい営業もそうはいないだろう。半分寝起きで朦朧としていたとはいえ、堂々と対応すれば良かった話なのだが。


高校卒業までは実家の一軒家で暮らしていたし、初めてアパートで一人暮らしを始めた大学では、私の生活音が周りの住人の方々のお気に触ってないだろうかと、ビクビクしながら暮らしていたのは懐かしい。


卒業して実家へ戻って、京都に出てきてまた一人暮らしして、また気づけばアパートの方々に迷惑掛かっていないだろうかとビクつく日々を過ごしている。賃貸物件に住んだ場合、私は異常に他人のことを気にし苦手に思う癖がついているようで、戸建に住む時には訪問客にも堂々と対応できていたのに、アパートとなると臆病な飼われた猫のようになっている。


ペットは禁止なので不安ではあるが、なるべくオトナリさんに迷惑なオトがナリ響かないように気をつけようと思います。それでは。