立ち聞きweblog

待ち合わせで相手が遅れてる時とか、何故か眠れない夜とか、通勤や通学の電車とかで流し読みして下さい。

三連休中日にあったお別れ

別れの時は案外あっさりしているものだし、前触れもなく突然訪れることがある。そんなものだろう。長年生きているとその時を幾度となく経験してきたし、もはや涙がでることもない。そう慣れである。慣れは強くなった証だとも思うのだが、別れに涙流さずに平然として、代わりの出会いを笑顔で迎え入れることができるようになったことは、強さを得ると同時に何かを無くしているからであると思わずにはいられない。


本日秋晴れ三連休中日の土曜にテレビが逝ってしまった。


朝から用事で少しだけ遠出したついでに電気屋でメモリーカードを下見して、思ったよりも安く買えそうだったので楽天のポイントで買うことにして、とりあえずの保留。適当に入った蕎麦屋で、何故かそのお店でプッシュしているカレイの唐揚げとざるそば食べて帰って来た。


我が家の休日は昼前から夕方前までお出かけし、あとは家でまったりティータイムが通常の休みである。本日土曜も例にもれずに用事をすませ、無事3時には帰宅できたし、この前コストコで買った馬鹿でかくて開けるのをためらうほどのポテチといつもの安いコーヒーを準備して、youtube見ながらビデオに録り溜めていたクレイジージャーニーでも見ようと思い、テレビの電源を入れたのだが、画面が映ったのは一瞬でブラックアウトし映らなくなった。


画面下のLEDが点滅しているだけでうんともすんとも言わない様子は、見るからに危険、ウルトラマンのカラータイマーの如くもしかしたらこのまま…という悪い予測を自然と立てさせた。ネガティヴなことは大概当たってしまうもので、ネットの情報から拾った、主電源長押ししての再起動やコンセント抜いてしばらく放置など、我々にできる処置を全てほどこしはしたが、予想通りテレビが再び目を覚ますことはなかった。


そこそこの修理代を払うよりは、(嫁が私と付き合うずっと前に購入した)10年選手のテレビを買い換えるのはいかがでしょうか、という私の提案はすんなり通り、さっそく買いに行くこととなったのはいいが、であるならばせめて朝の段階で壊れといてくれれば、用事ついでに買いに行けたのにと、タイミングの悪さとやや悪い運を恨みつつ、壊れたテレビを持って家電量販店へ向かったのである。私のサイフには先週からずっと2000円しか入っていないのではあるが。


結果、考えていた予算内で、10000円ほど安いものが見つかったので、ツーブロックのセミロング、チャラいと言われて仕方ない髪型ではあるが、物腰柔らかくテキパキと質問に答えてくれる若い男子店員さんに対応してもらい、そのまま少し値切って支払いへ。


ここで初めて財布の中身を嫁さんに伝え、いいよ、と言いながらも少しピリついた気もしたがカード払いをしてもらい、少し冷ややかになった空気と新しいテレビを受け取った。その時に長年愛用したテレビとお別れしたわけだが、簡単なもんで、昔はもう少し別れを惜しんだりがあったかとも思うのだが、今はもうほとんどそんな感情は無く、引き渡し受け取って終いである。


冷酷になったのかもしれないし、ただの機械だからと言えばそうなのかもしれない。大人になったという便利な言葉で括ろうとしたが、もしかすると、嫁さんのピリつきが予想以上だったという可能性も捨てられない。