立ち聞きweblog

待ち合わせで相手が遅れてる時とか、何故か眠れない夜とか、通勤や通学の電車とかで流し読みして下さい。

コラム-間違いメールをする人はするべくしてしている

鼻水、肩凝り、腰痛、頭痛とここのところ体調絶不良に振り回されている、と言うか振れるものも振れずに、言葉通り不振という状態がねちっこく体の奥に浸透し、使われていない駐車場に置き去りにされた古タイヤをぼんやりと眺めながら、この時勢を憂い慈しみ、ただ時間をやり過ごすだけの日々が続いていたわけだが、昨日は日曜日。日曜日の翌日は月曜日なわけで、このまま痛い、怠い、横になりたい、抱きしめられたいを、いい大人が休日またいで月曜日に持ち越すのはどうかと思うわけで、ならば日曜で完治させねばならんと奮起したのである。


そのために向かった先は体に溜まった毒素を汗と共に排出してくれることで有名な、フィンランド式蒸し風呂。バスタオル無しで900円と、田舎者の私にとっては安くはない金額であるが、通院することを思えば高くはない。顔色見ていい時に来たね、と言わんばかりの笑顔で迎えてくれる白髪の店主に軽く頭を下げて、体を軽く流し、たっぷりと飲料水を飲んでサウナのテレビのど真ん前に腰掛けた。顔から体から玉が連なり滝のように流れ落ちた汗(毒素)を確認し、水風呂で精神統一、これを3回繰り返して体力の限界が見えたところで帰宅。


早めにご飯を食べて、10時半には布団の中へ。これで明日は万全だと深い眠りに落ちていたのに、深夜の2時過ぎ、携帯のバイブ音と画面の明かりで目が覚めた。見ると知らない番号からのSMSでのメッセージ。しかも3件。


久しぶりに声を聞きたくてメールしました。電話していい?


という内容のメールならば、寒さに凍えるこの頃だから、マッチのように小さく、心のともし火になる気がするのでまだ許せるが、現実は、


「ごちそうさまでした! また来月お願いします」


という多分酔っ払いのおっさんからのメールで、すぐ後に、


「社長、失礼しました。田中様と間違ってメールしました。すみません。」


で、またすぐに


「今日はごちそうさまでした。また来月楽しみにしてます!」


と入っていた。勘のいい私は私は田中様でも社長でもないことからも瞬時に間違い電話だと判断した。内容から状況を推測するに、来月何があるのかはわからぬが、お客さんとご飯へ行きお酒を飲んで盛り上がり、帰りのタクシーの中でお礼のメールを打ったつもりで、番号が間違っていると気づいたから謝罪のメールを打ち直し、もう一度お礼メールを送信。全部間違った同一の番号へ送ってしまっている、今時珍しいほどの機会音痴さんで間違いはないだろう。もしもメールを受け取ったのが3通共にこの人の社長だったならと想像すると、ニヤケが止まらない。


だから、この機械音痴さんに、致命的ではないにせよ、これ以上ないほどの番号間違えをしてますよ、という優しさに一言加えて、番号は面倒臭がらずにきちんと登録くらいしておくべきですよ、と忠告してやってもいいのだが、今日はもう遅いから、また今度どうしようもなく暇で暇で全くやることがない時にでも返すかどうかをまずは検討することにして、まだまだ起きるには寒過ぎるし早過ぎる時間。体調は寝る前よりも良いような気がするので、完治を狙ってもう一眠りしたいと思います。それでは。