立ち聞きweblog

待ち合わせで相手が遅れてる時とか、何故か眠れない夜とか、通勤や通学の電車とかで流し読みして下さい。

コラム-船越英一郎と名取裕子が主役だった夢のお話

一歩外に出ると澄んだ空気が肺を満たし、眩しい朝日と共に頰に感じるほんのりとした温かさが春の訪れを、それとは対照的な、耳を切るような冷たい風、日陰にできた凍った小さな水溜りにまだまだ威力十分な冬の余力を感じる。


…などと、キラキラした季節の変わり目を楽しみ心潤む気分ではなく、身内の不幸と親友の結婚式が重なったような、やり場のわからぬ心情であった。


今朝、夢を見た。


見覚えのない路上に何やら人だかりが出来ており、人の頭と頭の間から中を覗くと酔っ払いが半裸になり大暴れしている。それを止めようとする婦人警官が名取裕子で、半裸の酔っ払いが船越英一郎船越英一郎名取裕子の手を振り払うたびに人だかりから歓声が沸き、服を一枚、また一枚と脱いでいく。


ドラマの撮影なのかリアルなのかの区別がつかぬまま、このまま船越英一郎が全裸になってしまうと見物人含めて全員が牢屋に入れられてしまうという不安と恐怖が急に湧き立ち、この場でずっと見ていたい気持ちを抑えてその場を立ち去ろうとするが、隣にいた歯が一本しかないオヤジが私の愛用する冬用サンダルを足から剥ぎ取り、船越英一郎名取裕子のいる人だかりの中心に向かって投げ入れようとするのだ。


返せ嫌だ返せ嫌だを3〜4度繰り返したのち、怒りがピークに達してしまい、投げた瞬間渾身の力を込めた蹴りを脇腹へと、強い決意と共に一点を見つめて集中し始めた時に目が覚めた。


たかが夢の中のお話ではあるが、普段は怒りをビールかハイボールと共に飲み込み、滅多なことではまず怒らない温厚な私の頭に血が上り、起きてからも2時間ほどは不機嫌に過ごしてしまった。


あの歯が一本のオヤジは一体誰だったのか。現実に会ったことがあるのかないのか分からないが、夢の中と言えど人のサンダルを奪うのは良くない。それは冬用でも夏用でも関係無いし、挙げ句の果てにそれを最も投げ入れて欲しくない場所に投げようとするのはとっても良くない。人から奪ったサンダルを履かずに捨てるなんて悪ふざけにも程がある。せめて履け、だからお前の歯は抜けるんだと、今なら言える気がする2月下旬。


どうでもいい夢の中のオヤジに午前中しばらく引っ張られるなんて、私の頭の中は既に桜が満開のようですね。