立ち聞きweblog

待ち合わせで相手が遅れてる時とか、何故か眠れない夜とか、通勤や通学の電車とかで流し読みして下さい。

雑記-見た目と人間性

店から飛び出してきた男性を自転車の前輪で踏み潰しそうになり強めの急ブレーキをかけた。アホンッダラッ、喉まで出かけたその言葉をグッと飲み込んだ。日本の交通ルールは歩行者が最も強い。次いで自転車、バイク、自動車と出せる速度が早くなればなるほど弱くなる。


相手をふと見ると、ラグビー選手と見紛うほどの身体に、右半分は肩まで伸びた、血を思い起こす綺麗な赤い髪、左半分はスキンに近い坊主であった。すみません、非を認める言葉がスッと口から出た。


次の瞬間、相手からもこちらこそすみませんと返ってきた。ぶつかったわけではないが交通ルールに従えば非があるのは私なのに、身なりからは想像できないお返事が返って来た時、もう一度謝りたい気持ちでいっぱいになった。


身なりで人を判断するのは難しいが、見た目で損をしたり得をしたりがあるのも事実。彼はもしかしたら損をするタイプなのではと思い出てきた建物を見上げると、そこはドラムのお店であった。


バンドマン、か。一昔前まで、ロックやパンクは不良がやる音楽のような風潮であったが、今はそこまで不良の音楽ではないと思う。ならばどうしてと彼の髪型へのチョイスに疑問が浮かんでは消え浮かんでは消えを繰り返した。


真面目な人の髪は黒というのは今や古い常識であると言われて長い。それでもサラリーマンに奇抜な髪型が増えないのは根底に「真面目は黒」がまだまだ根付いているからだろう。


平穏な日々を送ってはいるが新しい刺激を求めていないわけじゃない。もしも、もしも明日から金髪にして会社に出社したらどうなるだろう。怒られるようならまだまだそんな時代ではないということ。ならば認められるまで自分を貫き通すまでと積極的に行動に移したくはあるが、そんな体力も勇気もお金もないので下の世代の動向を見守って楽しもうと思います。それでは。