立ち聞きweblog

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雑記-インドカレー屋

元々好きなことには変わりはないが、どうしても今じゃないとダメというくらい体が求める瞬間がある。インドカレーのことである。ゴーゴーやココイチや、狼をそのまま人間にトレースしたようなクールなイケメンとモテてモテて仕方なさそうな可愛いくてお洒落なねーちゃんのやるカフェで食べるようなカレーではなく、ターバンの巻き方やサリーの着こなし、カレーの香辛料にうるさそうなインド人が作る本場インドのカレーを無性に欲するのだ。


我が家から徒歩5分にあるそこは、サラダにタンドリーチキン、カレー2種類とふんどしと見間違う程バカでかいナンかご飯が付いて1000円程度。運動部の高校生でも満足できるボリュームで、それでいて味も悪くない。だから客付きも良いのだが、立地が良いとは言えず、入れないほど込み合うこともあまりなく、食べたい時にいつでも食べられるコスパの高いお店として重宝している。


インドカレーはどうしてああも心をくすぐるのだろうか。カレー屋に入る10メートルも手前から鼻を刺激する香辛料の香りがカレー欲を増長させるのはもはや当たり前の現象だろう。依存とは危ないクスリに代表される恐ろしい病気と教えられてきたが、インドカレーもある種の依存誘発食品、発汗作用のある美味しいおクスリなのではなかろうかと思ってしまうほどである。


話を戻すが行きつけのこのお店、難点を言えば、インド人らしき男性が2人で切り盛りしているようなのだが、日本語のレベルを5段階で評価すると2番目。上からではなく下から2番目である。トイレ、ご馳走さま、お会計、くらいは多少の理解はできるが、それ以外はからっきしである。


これはどんなカレーかと尋ねても、だいたいは辛い、すごく辛いの2パターンを満面の笑みで返してくる。冗談か、ボケなのか、インド人ジョークなのかと悩んだ時もあったが、どの客にも同じ返答。どうやら幾多あるメニューに対して答えはこの2つしか持ち合わせていない、いや、持ち合わせないのがこのインド人のスタイルらしい。職人気取りの無愛想でまずいラーメン屋よりはいい。愛想あるだけいいけれど、接客業としてはあまりに適当だと言いたいが、言ったところで辛いかすごく辛いしか返答は得られないだろう。


適当という言葉も好きなお店の前ではポジティブな意味にもとれるものだから不思議なものである。