立ち聞きweblog

待ち合わせで相手が遅れてる時とか、何故か眠れない夜とか、通勤や通学の電車とかで流し読みして下さい。

雑記-タオルに縁があった日

空気を入れても3日経てばすぐにペコペコになる自転車の前タイヤに、パンクの3文字が浮かんでは消え浮かんでは頭から消しをしている今日はどうやらタオルに縁があるようです。


マンションの駐輪場で、私がだいたい自転車を停める場所のすぐそばに、間違いなく半年は乗っていないだろうママチャリが放置されているのですが、今朝ふと気づくと、後ろの荷台にドロドロだけどまだ新しそうなラルフローレンのタオルが掛けられていました。落し物か忘れ物か、もしかしたら捨てられたのか。


しかし、いくらタオルと言えど物はラルフローレンです。100均で買えるピラピラのタオルとは訳が違います。自分で使えば女子社員からオシャレな人という目で見られ、プレゼントに隣の席の女子に渡せば、気持ちはこちらに傾くことは間違いないでしょう。魔法のような力を持ったラルフローレンのタオルをどうしたらいいか分からず放置自転車に放置したままと言うのが一日中気がかりではありましたが、帰って来ると、そのタオルの影も形もありませんでした。


朝のラルフローレンタオル事件の後、通勤途中にコンビニに寄ってフリスクを買って外に出たところ、向こうから歩いてきたランドセル背負った10歳くらいの少年が私の目の前を通り過ぎたと思った瞬間、くるりと踵を返し小走りで戻って行きました。忘れ物かい、転ぶんじゃないよ、彼のお母さんの代わりに私が祈っていたところ、少年が小声で「タオル」と呟いていました。汗をかく季節、タオルは重要ですね。


最後は本日の業務を終え帰路につき、大きな交差点で信号待ちをしていたところ、お姉さんとおばさんの間で揺れて、どうにもどちらのカテゴリーにも振り分け辛い女性がタオル地のハンカチを落としました。落としましたよと声を掛けると睨むように私を見て無言で拾い去って行きました。拾ってあげなかったのがいけなかったのでしょうか。私が彼女を冷たい人間と思うように、彼女も私を冷たいクズ人間と思っていたのかも知れません。


傷付いてないと言えば嘘になりますが、一晩寝ればきっと傷も癒ましょう。だれか私にタオルを下さい。涙を拭くのではありません。優しく何かにくるまれたいので。