立ち聞きweblog

待ち合わせで相手が遅れてる時とか、何故か眠れない夜とか、通勤や通学の電車とかで流し読みして下さい。

雑記-京都より地震から一夜明けて

夜道を歩いていて遠くでなったクラクションにビクっとしてしまったり、散歩しながら考え事をしていたときに仔犬の甲高い鳴き声に驚き屁を漏らしたりするビビリが私なら、世にも奇妙な物語のあの音楽を鼻歌で歌っただけでガタガタ震え出したり、稲川淳二が一瞬映っただけで顔を背ける極度の怖がりが私の嫁です。


昨日は疲弊していたのか、10時を待たずに中華屋の油汚れよりもガンコな、剥がそうと思ってもこべりついて剥がれる気がしないほどの眠気にやられていたのですが、それでも夜中の弱い余震で私は一度、嫁は二度起きました。今朝のニュースも地震の話題でもちきりで、見れば見るほど朝から胸の中に不安が広がります。中には熊本の時のように、これから本震が起こるかもしれないと言ってる知識人もいたのですが、臆病で無知な私たちにはこの情報をどう処理してどう消化して、この後どういう行動をとるのが正解なのかわかりません。


被害の少ない京都ではすでに日常が始まっています。私も会社に勤めてサラリーを貰っている身なので、地震怖いんで休みますね、なんて気軽に言えないわけです。なぜなら、誰もそれを理由として休まないから。

 

森鴎外の小説を読むよりも苦労する走り書きで、加えて毎度のことながら説明不足感が半端なく、さらには投げつけた後のようにガサツに私の机に置いてあった、書類作成指示のメモを朝から数枚眺めて、こんなことしてる場合なのだろうかと不安と苛立ちが入り混じった、嫌な気分で朝を過ごしました。


嫁は現在育休中で家にいます。家は賃貸マンションの5階なので、もしも大きな地震が来た時にはエレベーターが止まるし、そもそも昨日から止まりっぱなしで直ってないし、すぐに外へ避難することも難しそうです。


簡単にではありますが、もしもの時の段取りをすればするほど、「どうしよう」が朝から我が家を行ったり来たりします。嫁には「とりあえず」子供のミルクをカバンに詰めといて、いつでも出られるように準備だけしておいてと言い、もし携帯が繋がらなくなったら近くの嫁の実家に会社から直接向かうからとだけ言って、私は出社しました。


この「どうしよう」や「とりあえず」は減らそうと思えば日頃のちょっとした努力で減らせたはずです。努力というのもおこがましいですが。一夜漬けの勉強が許されたのも学生の頃までで、命に関わることにどうして日頃からコツコツと準備しなかったのかと、今、後悔している真っ只中です。被害を減らそうと周りに呼びかける前にまずは自分の家族と自分の安全確保が急務でした。