立ち聞きweblog

待ち合わせで相手が遅れてる時とか、何故か眠れない夜とか、通勤や通学の電車とかで流し読みして下さい。

雑記-環境が違えば文化も違う

私が育った町はどが付く田舎ではないがお世辞にも都会とは言えない所だ。


コンビニはあるが、マックやケンタッキー、吉野家のようなファストフードはない。道は広く路上駐車はし放題、逆にコインパーキングは駅前にしかないと言えば、特に都会で生まれ育った人にはイメージしやすいだろうか。


住人の数もたかが知れてるために、苗字を名乗ればおおよそどこの誰かは分かる程である。一説によると、友達に友達を紹介してもらってを、6人介せば世界中の誰とでも繋がることができるらしいが、私の故郷では2人でお釣りがくる。情報伝達の媒体、インターネットが普及するずっと前からすっかり普及した今でも変わらずそんな感じである。


だからそれが理由でというわけではないが、真夏にトランクスいっちょで近所を出歩くおっさんは自然な光景であった。夏だしねと周りから勝手に状況を納得し容認するような環境で見慣れた光景でも場所が違えば話は変わる。


急激に訪れた夏に頭が茹だるのもしょうがない。気持ちがわからんでもないが、近くのコンビニへ行った帰り道、ふと気がつくと、向こうから首からタオルをぶら下げて上半身裸のおじさんが自転車を漕いで来るではないか。


強烈なインパクトが目を通して脳に飛び込んで来た中にも、ほんの少しだけノスタルジックな感情が心をくすぐった。だが、祇園や街の中心地からは少し離れた静かな地域ではあるが、それでもここは京都市内。日本の中でも誇り高き崇高な場所であることは間違いない。


こんな場所でそんな格好をするなんてどうかしているとしか思えない。嫌いじゃないけどと3メートル先まで迫ったおじさんの顔を見ると、名前は知らぬが飲み屋で何度か話したことのある知り合いだった。こんにちはと声をかけず気づかぬふりをしたとき、少し大人になれた気がした。