雑記-スマホ無しで週末を過ごせるか

電車やバスに乗るときはアプリで時間を調べ、外食をする時は星の数を調べ、電化製品を買う時は使っている人のレビューを調べ…お前の人生は調べてばっかりかと、そう言われても確かにと作り笑いしかできない。それもこれも調べることへの時間の圧縮、簡易化を実現したiPhoneのせいである。私はiPhone、もしくはスマホ無しではこの先うまく生きていける気がしない。

例えば京都市内で買い物をと思っても何番のバスに乗るのか調べられなければアウト。とぼとぼと途方に暮れながらひたすらに歩くことになるし、眠る前のネットサーフィンは今や大昔に母さんが歌ってくれた子守唄をも上回っている説もある。歩きながらスマホをしたり、チャリに乗りながらメールを返したり電話したりするほどバカではないにしろ、それでも暇さえあればスマホを取り出しそこまでタイプでないグラビアアイドルの画像で鼻の下を伸ばしているのも、空いた時間を有効活用しているような心地がして悪くはない。

現代に生きる人の多くは私のようにスマホに依存してしまっているのではないか。もしも、もしも一週間、いや、金土日の週末だけでもスマホを見られないとしたならどうなるだろうか。

土曜朝からまるで連絡が取れないからあんたからも電話かメールしてみてくれないか。日曜夜にこう言われたが、そりゃ無視されてるだけなんじゃないのかと思いつつ、この猛暑だから万が一があってからでは遅い。連絡取るくらい何てこともないしと、月曜朝に電話をかけたが出なかった。いやいや、まさかね…ざわついたまま仕事をしていると30分ほどして折り返しがあった。

「ごめん、金曜夜に飲みに行って携帯忘れちゃった。取りに行くのも暑くて面倒だったし、そのまま先輩に預かってもらってたのー」

安否を確認できほっと胸を撫でおろした。もしもこれが気になる飲み屋の姉ちゃんなら男の影を疑い、ジェラシーの一つでもするところだが、こう言い放ったのは実の姉。生きてさえいりゃどこで何をしてようと私にはどうでもいいが、それにしてもあんた、金曜夜から月曜朝までスマホ無しで過ごせるって羨ましいな！