雑記-有頭エビを使った料理
近所にスーパーがあればこんなに便利なものかと目をまん丸にしているうちに、引っ越して2ヶ月が経った。ここんところの休日の日課はそのスーパーへ足繁く通うこと。少ない時で1日1回、多い時で3回。平均すると1.5回くらいと言えばその頻度は分かりやすいだろうか、むしろ中途半端なデータだろうか。
決して安くはなく、品揃えも豊富とは言えず、自転車を置くのも憚られるそのスーパーへ出掛けるのは、ただ、有頭エビを仕入れたいからなのである。魚介類が豊富なわけでもとりわけ鮮度がいいわけでもないのにどうしてそこまでしてそのスーパーにこだわるのかと言うと、それは近いからに他ならない。
あと、有頭エビっていつも置いてそうで意外と置いてないのな。頭の無い下ごしらえされたエビはあるけれど、有頭エビになかなか巡り会えない。かれこれ有頭エビを探して一ヶ月が経とうとしているが、季節じゃないのか、不漁なのか、出回っていないのか分からないが、有頭エビが売ってない。
いっそ頭の無い下ごしらえしてあるエビでと思ったが、頭が肝心、むしろ頭と殻があれば身は二の次だ。頭の中に詰まったミソの旨味とコク、殻から出る香ばしい香りが味のベースである。頭と殻で極上のスープをとればもう出来たもの同然。あとは手筈通りに…となるわけだ。
思えばエビは昔からの好物だった。幼少期、死んだじいちゃんの膝の上で、目の前に所狭しと置かれた馳走の中でもとにかく甘エビの刺身ばかり食べていたというし、うどん屋行けばエビ天は必ずトッピングする。水はエビアンと決めているし、エビちゃん派だったし、エビにうるさいとは言わないが目がないのは隠しようのない事実である。
ああ、エビさえあれば、有頭エビさえあれば作れるのに。それさえあれば後はなんにもいらない。