立ち聞きweblog

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雑記-京都の好きな所嫌いな所

京都の好きなところを聞かれたら、商店街が多いところと答えるかも知れない。活気のある賑わった商店街は、都会とは言え片手で収まるほどだ。

 


ここ京都には、世界遺産は17だか19だかあるだけでなく、街並みやちょっとした小道、町家など他にも見所が数え切れないほどあるとなれば、旅行好きなら一度は訪れたい場所となる。観光客は途絶えず、さあ呼べ、やれ呼べ、みんな呼べと、府や市は観光客誘致にさらに力を入れる。観光客向けの施設や宿泊施設、サービスは増えるにもかかわらず、一度シャッターが閉まった商店街には賑わいがなかなか戻らない。中心地から外れたこういう寂れた商店街にも、観光客が泊まる宿泊施設はあちらこちらに見られるのにかかわらずである。

 


物静かな商店街とはいえ、その地に住む人々は生活している。八百屋や魚屋、肉屋に豆腐屋など、古く年季の入ったお店も、数は少ないがそれでも珍しくはない。観光客向けのお店にシフトチェンジしたなら儲けも格段にアップするんだろうと思うが、そんな所に恐らくは目を向けていない。一回こっきりの観光客より何度も足を運んでくれる地元の人。京都民がよく口にする「伝統」とか「老舗」を大事にするならまずはそこ。そこを蔑ろにしていない、むしろ観光客を毛嫌いしているようにすら思えるお店が私は好きだ。

 


いいスープがでるよ!  路面店の肉屋の、80歳を越えようという小柄だけど元気なばあちゃんが商売の邪魔だと言わんばかりに、やや怒り気味で怒鳴るように言った。どうしたばあちゃん、何をそんなに怒っているの、奥で鳥を捌くご主人と喧嘩でもしたの、とは聞かない。なぜなら原因は私にある。それも2つ。

 


まず一つ鶏ガラ一羽で50円、これを二羽買い支払った額は100円。以上。わかる、わかるよ。こんなんじゃ商売にはならない。横に並んだ唐揚げでも頼んでおけばばあちゃんの笑顔が見れたのかもしれない。

 


もう一つは、2度聞き返したから。ちょうど車が後ろを走るタイミングで喋りかけてくるから。それも2回連続で車通るんだもの。なんか申し訳ないという気持ちにはなるけれど、謝りはしない。なぜなら今度は手羽先とか手羽元とかも買いに行くから、だから許して肉屋のばあちゃん。