立ち聞きweblog

待ち合わせで相手が遅れてる時とか、何故か眠れない夜とか、通勤や通学の電車とかで流し読みして下さい。

雑記-豊かな朝食

湯気がうまそうな、炊きたての麦飯をお椀に盛り、真ん中を少し凹ませる。お椀の縁で卵を割って、凹ませた部分に卵をブルンッと落とし、醤油を垂らして味の素を一振り。私の場合、かき混ぜ具合にムラがある方が好きだから、箸で乱暴に卵とご飯を数回かき混ぜて、卵かけごはんの出来上がり。ここ数年ほぼ毎日続けている朝食のメニューだ。たまに納豆をのせたり、梅干しをのせたり、軽いアレンジはあるが、ベースは変わらない。今日は味付け海苔と共にいただこう。白い部分が残るご飯と黄身と白身が混ざったご飯をざっくり大きめに海苔で包んで口へ運ぶ。卵がきれいに混ざりきっていないせいか、黄身の味が濃い部分がある。醤油の香り、味の素の旨味が舌を包む。

 


贅沢なものだ。金額のことではなく、とても贅沢な時間を朝から過ごしていると思う。ゆとりある食事はいい。早起きは三文の徳とはこのことなのだろうか、たまにはテレビを点けずにじっくりご飯を味わおうと、舌に乗る食材一つ一つを確認するように楽しんでいた時に、

 


「…だよ。」

 


起きてきた嫁が何かを呟いたようだったが、今はそれどころじゃない。気を取り直し再び食事に集中しようとしたら、

 


「ニワトリのお尻だよ。」

 


今度ははっきりと聞き取れた。一体何のことか分からないが、卵のことに関して何かを言っていると解釈しようとしたが、よく分からない。嫁の方を見て、目で何? と聞いたら、

 


「危険だよ。ニワトリのお尻だよ。」

 


と頭を指しながら教えてくれた。どうやら私の後頭部の寝癖がニワトリのケツの形に跳ね上がっていて、放っておいても自然に直るレベルではないので、そのまま出かけると一日中あなたはニワトリになる危険があると忠告してくれたようである。

 


それにしてもニワトリのお尻と表現されたのは初めてである。せっかくだから夜は鶏肉の唐揚げでも食べるとしようか、今日はちょうどいい肉の日(11月29日)だし。