立ち聞きweblog

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雑記-初めて胃カメラを飲んだ感想

健康診断前夜、夜9時から飲食禁止で口にするのを許されるのは水、茶、スポーツドリンク。当然禁煙。ソフトダイエットを始めてから夜9時以降の食後のおやつを控えてはいたから、何も心配することはないと高を括ってはいた。だけれども人の欲求というのは不思議なもので、するな、やるな、ダメだと言われれば言われるほど欲しくなるのは欲である。いつもは欲さない時間帯によりによって体が欲するのはギトギトのラーメンであった。

 


想えば想うほど腹は減り、腹が減ってはラーメンを思い出し、また届かぬ想いにより一層強く想う。悪循環に陥る兆候が見え隠れしだしたので、23時を待たずして布団に入り目を閉じた。朝、微妙な空腹で目が覚めたが、幸いなことにラーメン欲はなく、水でやり過ごし、予定通り初の胃カメラを飲むことができた。

 


辛い辛いとは聞いていたが思った以上に胃カメラは大変だった。まず麻酔。喉の奥にゼリー状の麻酔薬を流されて5分間そのままで、飲むなと言われる。想像しなくてもわかるだろう。水分なり物なりがのどの奥に流し込まれたなら反射的にごっくんとしてしまう。これを意識して飲まないようにすることがなかなか難しく、額からじっとりと汗がにじみ、さらには昨晩頭をよぎったラーメンを思い出したなら唾液が増えるし、さらに難度は上がる。

 


麻酔が終わると今度はメインディッシュの胃カメラを口から入れていくわけだが、今度は飲め、ただゲップは我慢しろと言われる。喉の奥を通る時に当然のようにえづくことになるが、嘔吐の時のえづきと決定的に違うのは異物がそこにずっといるということ。

 


喉を通り過ぎるわけでもなく出て行くでもなく、チューブがずっとそこにいる。意識したならまたゲェゲェなるから別のことを考えようとしたなら、またラーメンが頭をよぎる。なぜかラーメンが頭から離れない。元ウルグアイ代表のレコバとか、元ロシア代表のアルシャビンとか、不遇のサッカー選手のことでも考えればいいのになぜか頭の中がラーメンでいっぱいで、だから、えづきやヨダレ、ゲップが止まらない。体は気づけば力み出し、看護師さんに力抜けと言われながら汗と涙でずくずくの中、作業は終了した。体を起こすとまるで重作業を終えたように全身までびしょびしょになっていた。

 


初見では異常なしと言われたが、どうも体が怠いのは、汗だくのまま徒歩で帰宅したことにより風邪をひいたからじゃないか。健康のために健康を害するのは正解なのかどうなのかは私は分からないが、世の中にはまだまだ知らない世界が広がっている。