雑記-雨と罪悪感(下)
つづき
マンションのロビーで一夜を明かすにはあまりに寒く、もしも浮浪者と間違えられたなら警察出動までありえる。そうなるとなおさら嫁に合わせる顔がない。となれば安く体を温め仮眠のとれるマンガ喫茶か。幸い今日は週末ではない。満席の可能性はさほど高くない。
ならば嫁に一通だけラインをしておこう。もしもそれに気づいて返信があれば家に入れてもらえるし。
ーー鍵玄関に忘れたのでマン喫に泊まります。
既読が付かないラインを何度も確認しながらマン喫に向かうと、幸運なことにフラットタイプのブースを確保できた。私は眠る時には横を向いて丸くなるか、うつ伏せで携帯触りながら寝落ちすることが多いのもあるが、疲れている時、仮眠する時に体を横にできるのは嬉しい。適当にマンガと飲み物を手に取り、ブースに入って横になると、マンガを開くか開かぬか分からないうちに眠りについた。だけど当然深く眠れることはなく、さらには隣のイビキと寝言がうるさくて、朝4時から、眠れずに仕方なくこの記事を書き始めた次第である。6時半には帰るとして、もう少し眠りたいのにお隣さんと言ったらまったく。
どんな夢をみたらイビキとイビキの間に「ダメダメ」と寝言を言うことになるのか。しかも一定時間をおいて「ダメダメ」である。おっとこれで4回目。本当に寝言かどうなのかも怪しくなってきたが、隣のブースを覗く勇気はない。あと2時間弱。仮眠をとることすら許されぬらしい。ほらまた、これで5回目だよ。小言の神はまだ許さない、ダメダメと言っているようだ。