立ち聞きweblog

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コラム-カラメルの美味しい食べ方

カラメルの原料が砂糖だということは多くの人にとって周知の事実であるとしても、金沢カレーの黒に近い色は、隠し味に焦がしたカラメルを使っているからであると知っている人は意外と少ない。


辛さの対局にあるとされる甘さの代名詞、砂糖がカレーとハーモニーを奏でることは一生なく、辛い料理を代表するカレーにとって最も合わない調味料は砂糖だと思っていた。

 

もしも、初めて金沢カレーを食す人に、カラメル入りのカレーだと紹介するとどうだろう。10人のうち2人くらいは食べてもいないのにウンコを食べたようなしかめっ面をするのではないだろうか。私は変化球の効いた料理は食べないの、という食わず嫌いも中にはいるかも知れないが、実際に食べたら美味いのは間違いない。

 

出来上がったカレーに砂糖をトッピングしてもうまいはずはないが、砂糖を熱してカラメルにし、さらに熱してカラメルを焦がしてルーと一緒に煮詰めると、コクが出て旨味が増すとは、誰が思い付くだろうか。カラメルのポテンシャルの高さを見くびっていた、いや、気づいていないと言った方が正しいか。

 

ただプリンにかけるためだけのものだと思っていた。プリンのために生まれてプリンを引きたて、主役となることはほとんど無いと思っていたが、カレーの引き立て役にもなれたとは。主役にはなれぬが、名バイプレーヤーのような食材に目を向け、もっと感謝して評価してやるべきなのである。

 

そうすれば、もしかするとカレー好きの可愛い子なんかと絡めるかもしれませんしね。カラメルだけに。はい、お粗末様でした。