立ち聞きweblog

待ち合わせで相手が遅れてる時とか、何故か眠れない夜とか、通勤や通学の電車とかで流し読みして下さい。

雑記-おちょこほどの喜び

むかしむかし、おっぱいの形をしたチョコレートがあった。正しい名称は知らないので、下ネタ禁止の当ブログにふさわしいよう仮に呼び名を「おチョコ」としよう。今もあるのか知らないが、とんと見かけなくなってから長い。


まだ子供の頃、初めてそれを食すとき、その成りと形が衝撃的であり、またあまりの恥ずかしさに頰を赤くして俯き加減でパクっと口に入れていたが、その傍ら、数人の目がある中で、いやらしく食べていたひょうきんな奴の頭は、本当に狂っていると思っていた。だがその反面、その行為をできる度胸、図太さに憧れのような気持ちがあったのも事実である。


考えると、今はもはやそんなことで頰を赤らめたり、周りの見る目も気にならない。知らない人10人に囲まれて「おチョコ」を食べろと言われても、いやらしい食べ方をすることもなければ、戸惑うこともない。ガーナチョコレートを食べる時とまるで同じ食べ方をするだろう。面白くない、ノリが悪いという罵声の中でも平気でいられる自信があるのは、成長したからなのか、歳を追うごとに鈍感になるからなのかは知らないが、動じにくくなった心を持ったことでプチイベント一つとっても心が踊らなくなった。


きっとホームランバーで当たりが出たとしても、子供の頃のように気が狂ったように喜び、一晩握りしめて床に着くこともない。歳をとるということは、喜びを感じるセンサーが少しずつ鈍くなっているのだろうか。センサーを磨く必要がある。感度を高める必要がある。


まずは喜びを噛み締めながら味わうところから始めたい。おちょこほどの少量で十分だから。