立ち聞きweblog

待ち合わせで相手が遅れてる時とか、何故か眠れない夜とか、通勤や通学の電車とかで流し読みして下さい。

雑記-インスタ映えするから何ってお話

小さい頃、たまにアイスやケーキにパラパラと振りかけられていた、ミックスカラースプレーと呼ばれる、3ミリほどの円柱形のチョコレートが好きだった。黄色やピンクや白に緑、カラフルなチョコがカップのバニラアイスに振りかけてあるだけで、うれしい楽しい大好きな気持ちだった。大量のミックスカラースプレーにアイスをトッピングしたいとすら思っていた。


私はいつの間にやら人工的な色のついた食べ物には食欲は湧かなくなったが、最近のスイーツ屋さんは大変だと思う。「インスタ映え」とやらがするかしないかで売り上げに大きく影響する。デカくしてカラフルにさえしてしまえばそれで良し、味は二の次三の次である。更に言うなら、スマホのフレームに入ってしまいさえしたなら、食べなくともそれで良しとする人も少なからずいるだろう。


もしも、昔気質のソフトクリーム職人がいたなら、何時間も列をなすような流行りの店にはならない。


「抹茶ソフト下さい」
「…ねえよ」
「え?」
「んなもんはねえって言ってんだ。うちはバニラソフト一本、そんな邪道は置いてねえ。」


スマホ片手に唇尖らせて店を出て行く若いカップルが目に浮かぶ。すぐに星一つの評価が付けられ、その星一つで足が遠ざかる人もいる。


みんな見た目にこだわり過ぎだ。もっと気にしなくちゃいけない大切なことがあるだろう。居心地とか、清潔感とか、店員がかわいいとか。