立ち聞きweblog

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雑記-ベンゲル監督退任を勇退とは言いたくないほど寂しかった

真夏日和な四月の空を横目に夜のお好み焼きで使うホットプレートを箱から出しながら、立て続けに飛び込んできた悲報に、青い空が鉛よりも重たく見えた。


ベンゲル監督のアーセナル退任は、私にとってハリルの解雇よりも衝撃的だった。ファーガソンの時もそう。選手と監督の関係は言うまでもなく、仲が良い悪い依然に、良好でなければならない。ファーガソンベンゲルフットボールの発祥とされ、世界屈指の強豪リーグのイングランドで、長期に渡ってたった1チームを指揮し続けた。ベンゲル名古屋グランパスでの監督の後、アーセナルで22年間である。


22年間と言えば、一つの企業に勤めていたなら、課長、部長クラス。優秀な人なら役員として経営者側の立場かもしれないし、一族経営の会社なら、ぼちぼち社長でもおかしくない。ころころと役職の変わるサラリーマンとは違い、監督はチームを抜けるまで監督である。日本の総理大臣よろしく、ころころと監督が変わらなければ選手も監督との関係性を築きやすいに決まっている。当然足並みも揃いやすく、チームとしての完成度も上がる。良いこと尽くめであるが、長期に渡って監督の椅子に座り続けるとなると、それ相応の成績を挙げ続ける事が最低条件である。もちろん「それ相応」に値するハードルは、PKを確実に決めるくらいに難しいことである。


それを22年間続けたベンゲルは、己のスタイルをチームに反映し軸のブレないチーム作りを、またそれに相反して、時代と共に目まぐるしく変わり続けるサッカーに順応し続ける、ある種矛盾に勝ち続けたグレイテストな監督である。アーセナルが好きなチームだっただけに、いつか来るとは分かっていた一時代の終焉に寂しさが胸を締め付ける日曜となった。


ここで次の悲報、イニエスタの退団を考えると、綺麗な沈む夕陽より心が沈みそうなので、今夜はこの辺りにしておきたいと思います。それでは。