立ち聞きweblog

待ち合わせで相手が遅れてる時とか、何故か眠れない夜とか、通勤や通学の電車とかで流し読みして下さい。

服を買いたくなったお話

休みだからと言って自分を甘やかすつもりは皆無に等しく、むしろいつもより早い6時に目覚ましを設定し、やってやるぞ、やってやるぞと別に何に対してでもないが自分を鼓舞し、武者震いしながら布団に入り、案の定起きたら8時過ぎであった。


DVDで懐かしいドラマを見るブームのせいで、録画だけしてほったらかしになっていた新しいドラマを、片っ端から消化してやんよと熱い情熱を持って再生ボタンを押して5分後、記憶にあったストーリーと繋がらず、うとうとしては巻き戻し、うとうとしては巻き戻しで3本消化し、ようやく1本飛ばしていることに気づいてそっと停止ボタンを押したときには早15時30分。


朝から水とコーヒー、タバコしか口にしてないため小腹がすいたので、冷蔵庫を開けるとレトルトの餃子が目に入り、ダイエット中の(おじさんの)おやつにしてはややカロリーが高すぎる感は否めないが、ならば晩飯を減らして解決じゃないかと、破る気満々の誓いを心の中で立てた。


実力の8割増を発揮して見事なまでにパリッと焼き上げ、さていただくぞとタレを取り出し開けようとしたのだが、こちら側のどこからでも切れますと書いてあるのにも関わらず、どこをどうやってもビニールがニューンと伸びて終わり。これ以上は嫌な予感しかしないので、諦めて塩コショウでいただいたのが16時少し前。


出かける用事があったついでに、さっさと郵送しなければならないが、2週間ほどあえて寝かせておいた書類を数種類、ガサガサっとボロボロの紙袋に詰めて、出掛ける準備して、ささっとシャワーを浴びて浴室出た所、マンションの火災報知器がけたたましくなっていた。


シャワー浴びてたら全く聞こえんぞと少し焦って体の水気だけを取り、とりあえずベランダに出てみたが怪しい煙などは出ていない。また誤報か、、狼少年の話を聞かせてやりたくなるわと思いながらもなるべく急いで身支度整え、部屋を出た。


エレベーターは当然停止中。時間が押し迫っていたので仕方なく小走りで非常階段で5階から1階に降り、エントランスの外に出ると同じマンションの女性が3人いて、大丈夫ですか⁉︎ と焦燥感が見て取れる表情で聞いてきた。ん? と思いながらも誤報じゃないんですか? と言うとあちらも、ん? という表情をしたように見えた。


シャワー上がりたてで髪は濡れ、ボロボロの紙袋にたくさんの書類。小走りだったので軽く息が上がっている。


避難してきたように見られてもおかしくはない。逃げて来たわけじゃないんです、今から用事がありまして、すいやへん、テヘヘと申し訳なさそうにはしておいた。


その後消防車が来る程の騒ぎになったが、火の気配は見付からないとの事で無事解散となった。


火事がなかったことは何よりではあったが、私のスタイルは、場合によっては何かから逃れて来たと思われているのかも知れないと思うと、急に恥ずかしくなってきたので、何年かぶりに服を買おうと思います。それでは。

 

 

腹痛

--これからご飯の人や甘酸っぱい恋のお話を聞きたい人、イチローのような美技を求める人はそもそも場所が違うし、そっとPC、スマホの電源を落として、河川敷に座ってセブンイレブンのコーヒーでも飲みながら、川の流れと時代の流れを感じていただければ幸いである。--


昼に食べたコンビニのつぶれた麵のそばとの相性が良くなかったのか、普段飲まない青汁を試しに飲んでみたのが悪かったのか、それとも腐る前に肉と血に変えなければという貧乏性からくる使命感と小腹が空いた欲求が後押しし、少し酸いかなと感じた野菜炒めを勢いで胃袋に放り込んでしまったのがいけなかったのか、外出先から家に帰る約10分の間に人生2度目のピンチを迎えた。


1度目は小学校の高学年の頃、町内のレクリエーションで行った先でサイクリングをしているときにそれは来た。施設で借りた自転車で見知らぬ土地をサイクリングするのは楽しかった。ついついスタンドバイミーよろしく少年の冒険心に火がつき、周りにはコンビニもお店も何もない自然溢れる少し離れた場所までウフウフと楽しく自転車を漕いでいたのだが、急にお腹がゴロッとしたなと思ってからが早かった。


見渡せる範囲に便所の類は見当たらず、頭には何度も野グソがよぎったが、幼いながらのプライドがそれを選択肢から遠ざけた。ただ漏らすことはもっとだめなのは言わずもがなで、漏れる、大丈夫、漏れる、大丈夫、漏れる漏れる、大丈夫、漏れる漏れる漏れる漏れると徐々に間隔が狭くなる波の中、一心不乱に15分、体感では4時間半、自転車を漕ぎに漕ぎ施設のトイレを意識朦朧顔面蒼白でお借りし、なんとかかんとか間に合った。


大ピンチを乗り切った達成感からひとつ大人になれた気がしたが、自信や誇りとしておくのにはあまりに格好が良くないために心の奥底にしまいこんでいた記憶が蘇った。


今回も予兆という予兆が特になく突然ゴロっときてから早かった。が、私も30過ぎの大人である。10分くらい屁でもないと、おならしながら圧迫感を少しずつ解放し、余裕で自転車漕いでいたのだが、秒単位でどんどんひどくなる腹痛と肛門への圧力が予感させていた。これは大変なことになる、間に合わなくなるぞ! と、ペダル漕ぐ力が無意識で強くなっていた。大通りも運良く信号にひっかからずに通ることができ、一安心しかけてはっとした。重い扉開けて自転車停めて鍵かけて、家の鍵でオートロックを開けてエレベータで5階まで…、これは間に合わなくなるぞ! とそのまま家を素通りし、近くの公園で冷や汗だらだら泣きそうになりながら、ほんとは少しだけ泣きながら公衆トイレをお借りしてなんとか間に合った。


大ピンチを迎えた時に人間の本質が見え隠れするもので、齢はとって経験値からナイスな判断ができることはあるが、基本はあの頃とほとんど変わってないなと感じた、うれしいような悲しいような恥ずかしいような心地の出来事であった。


最近は朝や夜の気温も下がり涼しくなってきました。皆様も冷えにはくれぐれもご注意ください。それでは。

 

200円神様

ジャストよりやや小さめの甲冑を装着しているかの如く肩から腰にかけてガチッと張り付いた疲労と共に、朝の目覚めである。


こんな日はサウナと水風呂の往復を3回も続けると甲冑がランドセルくらいにはなるのだが、残念なことに今日はお仕事で、行けたとしても全てを終えた夜8時。ならば朝から激辛のカップ麺でも食べて滝のような汗をわいわいかいて、それからサウナと水風呂の往復で疲労軽減効果が倍増でといきたいところだが、何度も言うようにどう転んでも逆立ちしても、やはり今日もお仕事のようだ。


嗚呼、サウナに行きたい。嗚呼、サウナが恋しい。朝からサウナに行きたくて。


じゃあせめてサウナに行けないのならば、飲んでも飲んでもなかなか翼が生えないことにいい加減生えてもいいでしょう、まさかほんとは生えないってわけではあるまいなと最近疑いの目で見るようになったレッドブルに頼るしかないなと、先日買い置きしておいた冷蔵庫でキンキンに冷えてるとっておきのやつを朝からグイッと一気飲みである。


羽が生えないのならせめて午前中くらいはもたせて欲しい。たかだか200円くらいのものに1日を託すなんておこがましいことはできないが、これまで累計何本消費してきたかはわからないし、せめて午前中を乗り切れるだけの後押しをしていただければ、午後は余力でどうにかするからと、神でもなくレッドブルにお願いするくらいに、今日の疲れはなかなかに手強い。


3000円しか財布に入ってないと思っていたが7000円だったとか、卵割ったら双子だったとか、今日はカレーの日だったとか、ささやかな幸せだけでは今の疲労に対抗できるはずもない。ならば怒りに身を任すという手もあるが、何に対して怒ればいいのだろうか。


昨今の不倫問題はお好きにどうぞ、北朝鮮ミサイル問題は飛んでこないことを祈るのみ、ならば久しぶりに届くようになったガッキーに成りすました迷惑メールについて拳を振り上げ振り回そうかと思ったが、そんなことをすれば明日はさらに疲労が蓄積することだし、今日のような日は、ただ息をするように、ただ与えられた水を飲むように、何も考えずにやり過ごすのが妥当な線ではないかと思う。


最近嫁が、たまには早く寝たらと、優しい声を掛けてくれるので、その後に続く今だけだからというセリフが心にひっかかりはするが、その言葉に甘えて早めに横になるとします。それでは。

恋の始まりと終わり

あの…


聞きなれない声というより、近頃めっきり馴染みのなくなった若い声質は、おそらくは10代後半か余分に見積もっても20代の前半の女子であると想像するには容易かった。恐る恐る発する言葉の中にも純粋な、自分を貫く真っ直ぐな気持ちが含まれていた。将来は学校の先生か公務員か、プロファイリングが出来る様になってきたのは夜のお供に最近ツタヤで借りるようになったドラマのボスの影響からか。


兎にも角にも若い女子は私には関係ないことだしと振り返る事もせず、信号待ちの間にカバンのどこにしまったか見当たらなくなってしまった携帯と家の鍵をがさごそ探っていたのだが、すぐ斜め後ろで、


あの、すみません、


まさかと思って振り返ると、学級委員長と形容するのがしっくりとくる可憐な女子が私に声をかけていた。


結婚した方がモテる場合があると昔聞いたことはあるし、若い女子にとって30代はおそらくおじさんとお兄さんの境界線、高校卒業して一歩社会に足を踏み出した時に大人の魅力に惹かれる女子も少なくはないだろう。


今は夏、もうしばらくすると秋のおとずれであるが、私の心には春がおとずれようとしているようだ。今かまだかと待ちわびていたわけではないが、この人生、3度あると言われるモテ期を1度くらい経験してもバチは当たらないと思っている。モテ期童貞の卒業をまさか炎天下の道端で唐突に、サプライズ的に始まるなんて、神もなかなか粋な計らいをしてくださる。


勇気が必要なことだと思う。意識が遠ざかるほどの炎天下の道端で知らぬお兄さんに声を掛けるのはなかなかの勇者だ。恋は人を狂わせ本人も驚くような行動に出ることがある。見た目が全てではないが、彼女はまず自分から声をかけるタイプではないだろうし、初めての経験にきっと本人も驚いていることだろう。受け止めよう。彼女の想いが例え歪んだものだとしても受け止めよう。私の心の桜の蕾が急速に開き始めたタイミングで彼女が次の一言を発した。


お釣りを忘れてないですか?


手には20円。確かに今しがた火照った体に冷やしを求め、コーラを買ったがこの時期この自販機のコーラは100円である。わざわざ20円のために数十メートル追いかけて来てもらって申し訳ないが、お釣りは私のではないし受け取れない。


始まってもない恋は儚かった。くだらないことを考えているのは夏の暑さのせいで私の頭の中が春日和だからだと思うので、今夜は変な妄想にアキがこないうちに眠ろうと思います。それでは。

ちょうどいい塩梅

今朝の最低気温は2℃、路面の凍結にご注意ください。


見るともなくなんとなくつけてしまう朝のニュース番組で、お天気お姉さんがそう言っていたのはおよそ半年前になるし、きっと半年後くらいにも同じようなセリフを聞くことがあるだろう。夏になれば凍てつく寒さを恋しく思い、冬になれば茹だるような暑さを求めたくなるものである。ならばちょうど中間の春か秋が続けばいいのかと言えばきっとそうではない。


もしも一年中春だったとしたら、桜は散ることを忘れ町はふわふわと緩んだ雰囲気に包まれて、定食屋でサバの味噌煮を頼んでも運ばれてくるのはエビフライ定食で、夏や冬ならふざけんじゃないよ、さっさと取り替えなさいよ、エビフライはこっちで処理しとくからサバ味噌を早く持って来なさいよとピリつくわけだが、季節は春である。包まれた穏やかな陽気のおかげか、エビフライ見ながら笑って春ですね、で済むのである。


もしも一年中秋だったなら、紅葉は色付いたまま散ることを知らず、もう何年も顔を合わせていない、普通であれば一生会うことがないはずの、2〜3回しか喋ったことのない学生時代に片思いをしかけたあの子に、慣れない俳句の1つも詠んで聴かせたくなるかもしれない。夏や冬なら一生地元に帰れない危険な男としてのレッテルを貼られるのだろうが、季節は秋。まあ、なんて素敵な俳句、センチメンタルな秋の夕暮れはロマンティックですね、お返しに私の一句はいかがですかと、お茶を飲みながら素敵なラリーが続くのである。


…つまらない、嗚呼つまらない、良くも悪くも上げ下げのない平穏な日々はきっとつまらないとは思うのだが、このブログの目指すところは生ぬるい湯である。足湯にしては物足りず半身浴では汗の出が悪く、無くても困らないが温めるか冷やすかすれば何かに使えそうな、念のために腐るまでは置いておこうかくらいのブログになっていけばと思う。


最低限の目標であった100本は超えたし、次の一区切り200本目を特に意識するでもなく、ヨロヨロフラフラと更新していくうちに、いつの間にやら心地の良い旅になっている。あれとこれとそれをやればもっと良くなるなんてことは重々承知しているが、トロリと溶けたチョコのように自分に甘い私は、これ以上を目指すのはもう少しだけ先のようである。


どこを目指していいのかはわからないが、少なくとも私には、ぬるま湯に浸かっている気分になるブログではある。それでは。

 

高校野球と夏の過ごし方

丸めた頭と日焼けした顔や1プレー毎に飛び散る汗、勝った時の笑顔と負けた時の悔しさと寂しさが混じった涙が眩しい高校野球は連日熱戦が繰り広げられている。


朝から晩まで野球漬け。野球をするため甲子園を目指して高校に入り、あまりの厳しさに大好きだった野球が嫌いになりかけ、ケガで外れてからレギュラーに戻れず、スタンドが定位置になってしまった男子も中にはいるだろう。


自分の不甲斐なさに部活を辞めかけた日もあっただろうが、さりとて仲間がいることで何とか踏みとどまり頑張れていて、キャプテンとの仲が怪しいとは思っていたが、約3年片思いし続けたマネージャーの作ったおにぎりに皆シャケだタラコだと歓喜しているのに、自分のだけには何も入ってなかったことで、完全に心折れて、最終の選手を決める紅白戦ではもうどうでもいいわとスイングしたところ、力みが取れたために真芯で捉えて場外ホームラン。


最後の最後、寸前でメンバー入りできマネージャーに想いを伝えようか悩んでいたところ、キャプテンとはただの幼馴染で付き合っていないことがわかりチャンス到来。甲子園でホームラン打ったら俺と付き合って下さい、当日の朝にマネージャーに想いを伝えたが、試合で力みまくりで5打席全部ふらふらっと上がる内野フライで試合と恋のゲームセット。


夏(青春)が終わった。


心の声が画面を通しても聞こえてくるようである。プロに技術では及ばずとも、一球一球にかける想いはきっとそれ以上で、だけども技術がついて来ずミスはするし、ふいに気持ちが緩んだその時に何かが起こる、その一瞬で試合が決まることは少なくはない。


プロの野球は代表選ぐらいしか見ないが、甲子園は別である。休みの日の優先順位としては、youtube、漫画喫茶、洗濯、ご飯に次ぐので割と高めである。暇さえあればyoutubeでアホな動画見ながら腹抱えて笑い、2分後には負けた選手の涙、勝った選手の嬉し泣きを見ておじさんはもらい泣きである。


どうぞ好きなだけ気の済むだけ、という声があったかどうかは知らないが、負けた選手達が同じ方向向いて綺麗に一列に並び、砂をこれでもかと言うほど袋に詰め、報道陣がその光景を地面すれすれの低い姿勢から写真におさめるのを見て、イベント感が強いし正解なのかこれは、という疑問で涙はひくのだが、とにかく、笑ったり泣いたり、感情の起伏が激しいのがだいたいここ数年の私の夏の過ごし方である。

ツイてないが

買った折りたたみ傘は立っているだけで胸まで雨に濡れるほど思ったよりも小さかったり、ネットのバーゲンで見つけて満を持して購入した20%オフの安いシャツが楽天でもっと安く売っていたり、いつもと違う道から帰ろうと思ったら通行止めだったとか、近頃は少しばかりツイていない。


なにも1週間が7日では手に負えないほどのモテ期が急に来たり、ドラフト1位に指名されたり、フレンチの巨匠と呼ばれるようになったりと、人生が変わるような大きな出来事はいらない。ツイていないのは構わないし、大抵のことは寝入る前には忘れてしまうが、ここのところ良いことや楽しいことがほとんどないのでツイていないことばかりがどうしても目立ってしまう。


例えば、コンビニで買い物したら小銭が綺麗になくなったり、中山美穂の妹と漬物屋で一緒になったり、ホームランバーが二回連続当たりだったりする、そのレベルで十分である。ほんの一雫のラッキー、小声でラッキーとつぶやく程度のことで十分なのであるが、そのラッキーが口を衝いて出ないのは、つまるところ心が潤いを失いかさかさなのだと思う。


ドラゴンボールやワンピースのようなアニメで、醜い姿の敵は総じて弱く、序盤でやられてしまうのも心のかさつきの原因となっている。本当は悪いやつじゃないかもしれない、クリリン天津飯でいいし、だれか一人だけでもそう言ってやれば、それだけで仮に負ける運命でも心は少しだけ救われるかもしれない。


近所のコンビニには外国人の店員が多くいる、それは別にいいのだが、買ったパスタにフォークでも箸でもなくスプーンをつけるミスはやめていただきたい。そちらのミスはこちらがツイてないと言えばそれまでだが、ここ数日で同じミスが、こっちとしてはツイてないが2回目だし、もしかしたら心がかさついている原因の多くを占めている気がするのである。ツイてそうでツイてない、だがツイてないのかと言うとそうでもないくらい、そのくらいが日常を進にはちょうどいいはずなのだが、それすら望むのはなかなかと厳しい。


明日からの仕事に備えて、本日は連日100球以上の投球でヘトヘトなふりをして早めに眠るとします。それでは。