立ち聞きweblog

待ち合わせで相手が遅れてる時とか、何故か眠れない夜とか、通勤や通学の電車とかで流し読みして下さい。

雑記-熱には優しさ

週の真ん中に向かう火曜の夕方に、少し喉に感じた違和感で察知した。これはヤバイやつだと。確実に熱が上がるやつだと。体内に侵入した風邪のヤロウとこれから闘わねばならんのかと思うと、うかうか漫画も読んでいられない。いつもなら栄養ドリンクにポカリにオレンジジュースに、その他大量の食べ物を買い込んで胃袋に詰め込み寝れば良くなる。だが今回はすでに帰宅済みだったことが災いした。


外に出るのが億劫だし、また、最近になって知った葛根湯の威力に頼り切ってしまったことも良くなかった。食後に一包飲み、半袖半ズボンでソファに横になっていた、夜の9時を回った時には、悪寒と関節の痛みが増幅し始め、眠るという選択肢以外が閉ざされていた。


こうなると風邪のヤロウやりたい放題である。夜9時にベッドに入ったはいいが、深夜2時には寒さで目を覚まし、そこから30分間隔で腰の痛みを誤魔化すための寝返りの度に目が覚めた。風邪のヤロウが私の弱った姿を嘲笑っているのがわかる。


朝になり、すっかり心は折れていたが、休むほどの熱ではなかったので、早退を視野に仕事に出かけた。途中、セブンイレブンに寄って、少しでもマシになればと風邪用の栄養ドリンクを購入したのだが、レジをしていたおじさんが発した言葉は、ありがとうより先に「お大事に」であった。


エキゾチックな水原希子似の女子大生バイトに言われたのではない。石田ゆり子似のパーフェクトなお姉さんに言われたわけでもない。どこからどう見ても平均的なおじさんに言われただけなのに、不覚にも涙がこぼれそうになったし、少し体調も良くなった気がした。体調不良で滅入った時に必要なのは、薬ではなく点滴でもなく、人の優しさであることは間違いあるまい。


たった5文字の気づかいにすっかり癒され、仕事も頑張れるはずだったが、午前中からグングンと上昇したので昼前に早退した。