立ち聞きweblog

待ち合わせで相手が遅れてる時とか、何故か眠れない夜とか、通勤や通学の電車とかで流し読みして下さい。

下りるも地獄上るも地獄

どちらかと言えば心地良いよ、とでも言ってしまえば聞こえはいいのだろうが、どう考えても割には合っていない。何かを得るため、代わりに何かを失うのは不思議なことではないし、逆に何かを失う時に何かを得られることがあっても、きっとおかしくはない。


1月からカウントして早9ヶ月が経ち、目の前には10ヶ月目が待ち構えていることから察するに、どうやら約10ヶ月越しで今年立てた目標の一つをスタートさせることに成功したようである。


昨日朝早く、浮き輪の如くみるみる膨らんで行く私の腹回りとの関係に終止符を打たんとするため、ついにジョギングを開始した。


始める前に、久しぶりの運動で気をつけたいのがアキレス腱である。きっと古いゴムの如く柔軟性は若さと共に失われ怪我のリスクはマックスだけに気をつけたいところ。アキレス腱をはじめとする脚部を中心に入念なストレッチをして、ジョギング開始である。


走り出して5分も経てば切れる息と吹き出す汗、脚に溜まる乳酸に、ああこれこれ、こんなんだったわと懐かしさと爽快感を堪能していた。

 

時間にして30分程の帰宅ではあるが、全身に漂う心地良い体の疲れが何よりのご褒美である。ただの水道水がたまらなく美味しく、安物のクッションが行ったことのないリゾートホテルを感じさせてくれる。わかりやすくリスクに見合ったリターンを得られるのがジョギングである。


それが昨日で、問題は今日。昨日がバカンスなら今日は寝袋を忘れたキャンプである。来るとは思っていた遅れてやってくるリスク、すなわち筋肉痛が予想以上にハードで、階段を上るも地獄下りるも地獄。

 

寝室便所風呂が下の階、キッチンリビングが上の階のこの家では、昨日のバカンス気分はどこへやら、学生時代に嫌いだった先生に手紙の一つも書けば少しは痛みから離れられるのではとすら思う。


「大人な近況報告」をテーマに拝啓から始まるその文章の中で、冗談だと笑って受けとめてもらえる程度のスパイスを加えて、当時の高校生活のエッセンスを皮肉たっぷりにしたため、今の弱った状態の報告も忘れずに、最後はやっぱり敬具でしめて、押し花の一つでも添えて送りたい。


あまり親しくもない元生徒から突然手紙が来たらどう思うだろうか。宗教かネズミ講か、はたまた犯罪の予告だろうか、などと不安になるに違いはないが、弱音を吐露した元生徒を少しは哀れんでくれるだろうか。


いろんなリスクを孕むのだろうがリターンにはぜひ優しく包むように、できれば女子に抱きしめて欲しいとそう思うほどひどい筋肉痛である。皆様はクールダウンも忘れずに。それでは。