立ち聞きweblog

待ち合わせで相手が遅れてる時とか、何故か眠れない夜とか、通勤や通学の電車とかで流し読みして下さい。

雑記-おねだりの仕方

物欲が後を絶たない。過ごしやすい季節の風に心と財布が緩んでいるのか、食欲の秋に声高らか宣言したダイエットの影響か、欲しい物が次から次へと湧いてでる。特に今、必ず手に入れたいものが、カメラのレンズと鉄のフライパンだ。

 


物欲があること自体は悪いことじゃないと思う。何にも欲さず世俗の流れに身を任せるままに生きようとするところが、最終的に行き着きたい境地ではある。ただ、30代半ばと言えば人生の折り返し地点も未経験のペーペーであるからして、欲を捨てるにはまだ早い。今無欲になろうとするのは、一種の「逃げ」であるとすら私は思う。酸いも甘いも、苦いも辛いも、ラッキーもアンラッキーも人一倍全て経験したのなら、それも納得できる。今はまだギラギラした部分を原動力として世の中を楽しむべきなのだ。楽しむためにもカメラのレンズと鉄のフライパンが欲しい。

 


いつのことだろうか。人よりも物欲が無いと気づいたのは。昔は昔、保育園の頃、あの頃私はオモチャが欲しくて欲しくて仕方なかった。その時は間違いなく人並み外れた物欲と食欲を有するクソガキだったが、私に甘く優しかったじいちゃんにわがまま言ってオモチャをねだったものだった。当時の心境をはっきり覚えていないにしろ、多分今の私は当時よりもその欲が強い。

 


カメラのレンズ、鉄のフライパン。カメラのレンズ、鉄のフライパン。呪文のように唱えたところで空から降ってくるでもなく、それ相応の対価を支払って手に入れるしかない。

 


さてこれから嫁との決戦である。普段から物をねだる時(仕事で使うユニクロのジャケットとか、自転車の空気入れとか、ベランダのサンダルとか、ペヤングとか)は、買ったらいいよ(^^)と笑顔で即答。そりゃそうだ。必要なものだから。カメラのレンズ、鉄のフライパンは無くてもさほど困らず、マイナスをゼロにする道具と言うよりはゼロをプラスにする嗜好品である。大事にするから、仕事頑張るからという単純な子供のおねだりのようなことはしない。

 


ここ数日寝入った嫁の耳元で、レンズと鉄のフライパンの良さについてプレゼンを繰り返したと言えば言い過ぎだが、それでも夕食時や歯ブラシ時にさりげなく唱えた呪文がそろそろ耳から脳へと入り、心を包み込んでいることだろう。近々、スイーツを食べてウットリしている嫁の横から矢を射るようにズバッとお願いをしてやろうと思っている。