立ち聞きweblog

待ち合わせで相手が遅れてる時とか、何故か眠れない夜とか、通勤や通学の電車とかで流し読みして下さい。

雑記-禁煙が全てにおいて正解でもないと思う

東京ではオリンピックに向けて、スタッフを雇う飲食店が原則禁煙になるらしい。加熱式たばこを家で朝晩一本ずつ吸うだけで事足りている私にとって、どうでも良い話ではあるが、この禁煙の波がそのうち京都にも訪れるだろうと思うと、外ではほとんど吸わないにしても、どことなく息苦しさを感じる。


まだ私が20そこそこの頃、友人と地元の中のさらに一部の人に評判の焼肉屋へ行ったことがあった。そこは小さなお店で良く言うと、隠れた名店。隠れすぎて知っている人も多くはないのがこのお店の良いところ。ただ、このお店の難点としては、常連客のほとんどがタバコを吸えばお店の人も吸い、加えてダクトがちゃんと機能していないのか、肉を焼き始めてしばらくすると火事かと見紛うほどに店内モクモクと白い煙が立ち込め、目にしみるほどであった。


だからと言って居心地が悪いわけでなく、店員は愛想がいいし、サービスでスイカが出てきたし。店員の中の1人のおばあちゃんが、マルボロ吸ってた私に、向こうの(外国産の)タバコ吸ってたら肺に悪いで〜から始まり、金のピースの良さを、戦後間もない話を挟みながら、コンコンと語られた。後で調べるとタールが21ミリ、よっぽどそのタバコの方が体に悪そうだと思ったが、でもそれでまたおばあちゃん店員に愛着がわいた。


新規のお客が付きにくいとしても、常連客からは根強い人気があるのだろうし、近所にあったなら足繁く通うなと思った、素敵なお店であった。結局その後一回も行ってはいないけど。まだやってるんだろうか、あのおばあちゃんは元気だろうか。


例えば全国的に店内禁煙が義務付けられたなら、ああいう味のあるおばあちゃんはどうなるのだろう。お店はどうなるのだろうか。


健康第一とは良く言うけれど、それに該当しないものをすべて排除するというのは、あまりに短絡的な考えであるように思えてならない。