立ち聞きweblog

待ち合わせで相手が遅れてる時とか、何故か眠れない夜とか、通勤や通学の電車とかで流し読みして下さい。

ハズレが当たることもまあ、ある

フリスクを食べようとニュイっと開けてトントンと手のひらに。2粒でいいのにボロボロっと4粒出て、そのままパクッといけばいいのだけれど、最近涼しくなってきたからお腹の具合が頼りない機会も増えていて、今のコンディションだと、ミント系のタブレットは一気に食べると何だかお腹を下しそうな気がしたので、2粒戻そうとしたが、取り出し口横の用途がわからない仕切られたスペースにコロッと一個入って、綺麗にガチッと挟まったので、人差し指で取ろうとしたけどもっと奥まで入ってしまったので、小指の伸びかけの爪でエイエイと取り出そうとするがビクともしなくなった。


ここは職場、ハサミかカッターか、先が尖った物なら何を使っても取れそうなのだが、事務作業に使った物で食べ物に触れるのは少し気がひけるのでやっぱり小指でどうにかしようと、再びエイエイエイと少し無理目に指を突っ込むと、今度は綺麗に外れて、結局全部で3粒いただいた。


今日は平和だなあ、どうでもいい事に時間を使いたい気分だなあ。

 

雲はあるが、いい塩梅で差し込む日の光はまるで週末までがんばったご褒美のようで、たまたま目の前の古いビルでドラマか何かの撮影をしていて、非日常な雰囲気が心地よく、部屋には誰もいないし、いっそのこと眠ってしまおうかしら、そうしましょうそうしましょう、ちょっとだけと、目を瞑りかけたタイミングで内線が鳴り、はっと仕事山積みの現実に戻ったのだ。


〇〇マンションの画像を撮って来てと、普段なら眉間にシワ寄せてるところだが、今日は気分がいいので散歩がてら行って来ますよ、行って来てやりますよと、買ったばかりの新品のカメラを箱ごと渡され、メモリーカードもセットせずに電池パックだけセットして片道徒歩10分のところに出かけた。


内臓メモリーだけなのでと、遠慮がちに数枚パシリパシリと撮って、まるでオーセンティックなバーのマスターの様なゆったりとした足取りで15分かけてゆっくり戻り、カメラのデータ確認である。必要な画像はうまく取れていたのが、半年前の日付の画像が内臓メモリーに記録されていた。


え?


いろんな考えが脳内を巡り、一瞬で高まる緊張感、トクントクンと鼓動がわずかに早く、強くなるのをハッキリと感じ、クリックする手が震えた。


都市伝説にありそうだ。アイドルを好き過ぎるあまりにストーカーに変貌し、いつも見てると言わんばかりに自撮りした写真をカメラに保管して、配達員に成りすまし、新品のカメラを買う機会をうかがって…なんて事を考える余裕もなく、とりあえずオラッと勇気振り絞って画像を開くと、コタツに入った知らないおじさんがポンと出た。次の画像はおじさんと家族写真、その次はまたキメ顔のおじさんがポン。


まるで夢を見ているようだった。どちらかと言うと夢であって欲しかった。知らぬおじさんがカメラ目線で自撮りする画像はそれはそれは恐怖で、ゲボを吐きそうにすらなったし、悪夢にカテゴライズされ、嫌な気分で目覚めるだろうが夢であって欲しかった。


その後販売店に電話し、謝罪してもらって振込手数料、送料全部あちら持ちで、返金、返品であるが、客から新品っていうから買いとって、中身確認せずに売っちゃいましたでは、私のモヤモヤは晴れないし、どうせまた新品と言って売るんだろうし、会社にある1番大きなダンボールにして、上司からお土産でもらった捨てるに捨てれない変なキーホルダーを一緒に送ってやろうか、今悩んでいる最中である。


ネット最大手と言えども気をつけねばなと思ったほのかに苦味の効いた週末の出来事でした。それでは。