立ち聞きweblog

待ち合わせで相手が遅れてる時とか、何故か眠れない夜とか、通勤や通学の電車とかで流し読みして下さい。

修正なしの本番

みなさんは30歳を過ぎてから手紙を書いたことはありますか。メールやPCで書く文章ではなく、直筆で、それも万年筆やボールペンで書いては消し書いては消しとやり直しがきかない一発勝負の手紙を書いたことはありますか。私はつい一週間ほど前に書きました。


偉そうに手紙を書いたと言ってしまいましたが、いただいたお手紙のお返事を書いただけなのですが、その相手というのは嫁の叔母にあたる人。京都で何代も続いている料理屋さんを女将として2代に渡って支えた凄い人です。そんな人からお手紙をいただきました。時候の挨拶から始まり、私たちへの気遣いがあり将来への激励があり、スラスラ読めるお手紙の中に人のあたたかみを心で感じることができる素敵な内容のお手紙に感動し、これはすぐにお返事を書くやつと、面倒臭がりで世間知らずにかかわらず筆をとった次第です。


時候の挨拶から始まり、お手紙やいつもいただくお菓子のお礼、これからについてなどなど思いのままを言葉にし、堅くなり過ぎぬよう、粋なシャレをふんだんに散りばめ、言いたいこともうまく表現できてなかなかのデキ。便箋2枚に笑いと感動が詰まった内容、修正液のような無粋なものを使うこともなく、夜11時から書き始め、書き終わったのが夜中の2時でしたが、達成感と満足感で興奮気味にその日は床につきました。


たまにはいいものです。直筆であるということが、PCやスマホのようなデジタルで書くそれよりも何倍も想いを込めることができるし、実際にその想いも伝わると思います。多少字が汚くても大丈夫。綺麗に書かなくとも丁寧に一生懸命書くことが大切なんだと思います。


結果、十数年振りに直筆のお返事を出すことができました。あくる日の朝読み返すと、粋だと思ったシャレが手紙の文章の中でまるで生きてなく、むしろハレもののように痛々しく、文中のミソと思われた言い回しがむしろクソだったため、書き直すのに時間を要し出したのは二日後に投函でしたが。みなさんも夜中にお手紙を書く時にはご注意ください。それでは。